〜エヴァ破綻の真相 放映開始〜中盤までの裏事情〜



 しかしニュータイプ誌のインタビューは笑わせて頂いた。芸大の中退程度の頭の
人間が構造主義も語れずに記号論をふりかざすのも馬鹿っぽくて面白いけどな(笑)。
おそらくセラムンの幾原(幾原邦彦、庵野とは仲良し)が劇場版のLDで知ったか
ぶり一人よがりの講義をやってたのをカッコイイと思って真似したんだろうけど。
 話を戻そう。最終回放映直後、パソコン通信などでは「第20話(心のかたち
ひとのかたち)の件でPTAから苦情が殺到、これのせいでラストを放映直前になっ
て作り直さざるを得なくなり、あぁいう形になった」とか、庵野本人も「途中から
時間が全然足りなくなって・・・・」とインタビューには答えていた。だが直接の原因は
PTAでも時間でも無く、もっと直接的な「予算」の問題だったのだ。

 前述した通り、「エヴァンゲリオン」の引き取り手が無く困っていたガイナックス
を拾ったのは角川書店であった。そして「エヴァンゲリオン」が放映開始され、期待
に違わぬ出来にアニメファン達が圧倒され、アニメ雑誌やその周辺でも凄まじい反響
を呼んだ。勿論、6〜7話まではまだ作り溜めしておいたクオリティの高いものでは
あったが。その前後、エヴァは「売れる」と見るや、以前は相手にもしなかった筈の
バンダイが掌を返したようにすり寄って来た。まったく最低な会社だよな(笑)。この
時、おもちゃやプラモデルなどに関しての版権はスポンサーの一社であるセガが握っ
ていたのだが、結果的にはバンダイと共同のような形になり、プラモデルやLMHG
などは事実上バンダイが出していた。勿論、これは最近話題になったセガとバンダイ
合併(実際はセガが吸収)の布石のようなものだ。版権はセガのシールを貼って
おきながら、バンダイから出ているガレージキットやプラモデルに疑問を抱いていた
人々は結構多かったが、こういう事だったのだ(笑)。そして、プラモデルもグッズ
関連も売れに売れた。

 しかし、これだけ周囲を騒がせてしまったガイナックスのエヴァンゲリオン、どう
にもテンションを途中から下げて続ける事が出来ない。庵野やガイナックスの面々も
複雑な心境だったであろう。だが週一ペースでTV放映が始まると最早ウダウダ
言っていられない。放映前の録り溜めはあっても、細かい調整をしていてはアッと
いう間に追い付かれてしまう。結果、うまくごまかしつつクオリティや予算を下げて
行く、という断行が出来ないまま、ズルズルと続いて行ってしまったのだ。これは
ガイナックスの良さであり、弱さでもあったかもしれない。くり返し予告で語られる
葛城ミサトの「この次も、サービスサービス!」という科白に今だに目頭を熱くする
関係者はガイナックスには多いのだ(笑)。
 気がついた時には・・・・15話にして既に予算が底を尽きつつある状況になって
いた(笑)。サービス残業を苦にしないマニア社員を沢山使っていてもこれである。
そして、一番恐れていた「最終回まで作るには間に合わないのではないか?」という
事態がだんだんと現実のものになりつつある事に、庵野以下ガイナックス上層部は
ようやく気付き、戦慄した。遅いんだよ、馬鹿だね本当に(笑)。
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